サスペンス、アクション、ミステリー、推理を中心に原作小説を紹介するブログ
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推理小説とは?
ミステリ・ミステリーとほぼ同じ意。

英語のDetectiveStoryを翻訳した単語「探偵小説」の「偵」の字が、第二次世界大戦後に制定された当用漢字表に無いことから新聞などでつかえなくなり、「探てい小説」と表記するのはみっともないという理由から採用された名称。
(1946年雄鳥社が「推理小説叢書」を発刊した時、監修者の木々高太郎が命名したとの説もあるが微妙)
エドガー・アラン・ポーの「モルグ街の殺人」(1841年)が原点とされる。
犯罪事件、特に殺人事件の犯人、犯罪の方法、動機などにまつわる謎を論理的に推理、解明することに興味の重点がある小説。
近年では殺人事件に限らず、日常の謎を取り扱う作品も推理小説と区分される。ミステリと表記した場合は国内ではSFやホラー、ファンタジーまで含む広義もある。
文庫版 百器徒然袋―雨文庫版 百器徒然袋―雨
京極 夏彦
講談社 刊
発売日 2005-09



暴れっぷり、理不尽っぷり・無茶苦茶っぷりに拍手! 2006-07-01
名探偵・榎木津礼次郎が主役の短編集。



家柄の良い御曹司・眉目秀麗の麗人・学歴も良く、そしてこの3つを全てぶち壊す程無茶苦茶・理不尽さ全開の探偵榎木津、

そして榎木津の友人で古本屋の主であり、神主でもある本編の主役の京極堂こと中善寺秋彦、

そして理不尽に振り回され無茶苦茶な目に合う下僕達が事件を解決していく。

本編のような重さ、陰惨さ、遣り切れなさは皆無で、とにかくひたすら笑えます。

壺だらけの庭でやくざと大立ち回りをして、挙句そのやくざたちを武器に庭中の壺を破壊したり、下僕達を理不尽に振り回す様子など、暴れっぷり・理不尽っぷり・無茶苦茶っぷりが最高です!

本編に疲れた時にオススメです。


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百器徒然袋 風百器徒然袋 風
京極 夏彦
講談社 刊
発売日 2004-07-06



ひたすら痛快、痛快、痛快 2006-07-17
ご存知、超人探偵榎木津が痛快無比、言語道断、唯我独尊な活躍を見せる快作。相手構わず、世の常識をはるかに超越した活躍ぶりを見せる榎木津に読者は胸のすく思いをする。
話の体裁を整える(3作とも落ち着く所には落ち着く)ために一応京極堂も姿を見せるが、榎木津の縦横無人ぶりの活躍の前には影が薄い。
メイン・シリーズの近作「塗仏の宴」、「陰摩羅鬼の瑕」の不振ぶりを見るにつけ、「京極堂」シリーズに見切りをつけて、「榎木津」シリーズを表看板にした方が良いのではと(半ば本気で)思ってしまう。


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陰摩羅鬼の瑕(おんもらきのきず)陰摩羅鬼の瑕(おんもらきのきず)
京極 夏彦
講談社 刊
発売日 2003-08-09



あれ? 2006-03-12
いつも京極さんの作品を見させてもらっているのですが、ようやく出た新刊
で、期待をしすぎたのか、少し拍子抜けしてしまいました。いつもの、読者
を作品の中に引きずり込むような魅力が薄れていたような感じがします。た
だ淡々と話しが進んでいくような感じでした。ネタが尽きたのでしょうかと
一瞬思いましたが、やはり二度読むとそれなりに引き込まれました。この作
品は、今までの作品とは少し違っているので、今までの作品よりこの作品の
ほうがいいという人はかならずいるでしょう。


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文庫版 姑獲鳥の夏文庫版 姑獲鳥の夏
京極 夏彦
講談社 刊
発売日 1998-09



追い込み型 2006-07-05
 本書を読み始めた時、正直その難解さに閉口しました。

 なかなか読むスピードが上がらず、読むのが苦にさえなりそうでした…(苦笑)

 しかし、なんだかんだで読み進めるうちに、ふと“京極ワールド”に引き込まれている自分がいることに気が付きました。

 それはそれはもう見事としか言いようがないくらい、きれいに
(笑)。

 中盤〜終盤なんか、もう本当にあっという間でした!

 本書は言わば『追い込み型』の本です。

 そのため、手に取ってすぐは大変だと思います(苦笑)。

 でも、途中からおもしろいくらいページをめくる手が止まらなくなります!

 騙されたと思って本書を手に取り、ちょっと我慢して読み進めてみてください。

 気付けば、そこは“京極ワールド”です。

 ソレデハ…


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巷説百物語巷説百物語
京極 夏彦
角川書店 刊
発売日 2003-06


泉鏡花賞受賞作『嗤う伊右衛門』にも登場する小股潜りの又市が、江戸の世
を舞台に悪党を退治する時代小説の第1弾。デビュー作『姑獲鳥の夏』に始ま
る「憑き物落とし」中禅寺秋彦が活躍する作品群とは、また味わいの異なる
妖怪シリーズだ。
寺への帰路で豪雨に見まわれ、やむなく途中のあばら屋に逃げ込んだ1人の
僧。小屋には白装束の御行、人形遣いの女、そして初老の商人と若い男が居
合せていた。雨宿りの余興に始まる「百物語」。一見無関係な怪談話は、意
外な符号を伴って僧の心の内で形を成す。小屋の外では「しょり、しょり」
と何者かが小豆を磨く音が。やがて僧は、恐るべき怪異と出会う…。
立ち現れるのは、江戸時代の絵師竹原春泉の『絵本百物語』に描かれる小豆
洗い、白蔵主(はくぞうす)、舞首、芝右衛門狸、塩の長司、柳女、帷子辻
(かたびらがつじ)の7妖怪。又市をはじめとする小悪党一味、山猫廻しのお
ぎん、事触れの治平らは巧妙な罠を十重二重(とえはたえ)に張り巡らせ、
どうにも立ちゆかない事態を「妖怪」のしわざとして収める。著者自身の言
葉を借りれば、本作は、難事件を「妖怪」と名づけて払い落とす中禅寺のシ
リーズの「裏返し」なのだそうだ。
又市は「悪党だから死んでもいいなンていううざってェ小理屈も俺達にゃァ
関係ねェ」とうそぶく。そして「悲しいねぇ」と言葉を継ぐ。登場する妖怪
たちは、人間の心の闇や業(ごう)が形を成した末の「悲しい姿」だ。そも
そも春泉の『絵本百物語』は人間の醜い心を風刺したものでもある。その業
を見据える又市の姿が、たんなる勧善懲悪の時代劇ではない深みを物語に与
えている。(中島正敏)

人の業 2006-07-17
「嗤う伊右衛門」で登場した又市が主役のこの作品。前作も又市が裏の主役
と言っても過言ではないので、又一御行シリーズ、第2弾といった作品集。
「小豆洗い」「白蔵主」は仕掛けが現実の話を巧みに摩り替えた幾編もの創
作で犯人を絡め取っていく様は巧みで素晴らしい出来。続く「舞首」「芝右
衛門狸」「塩の長司」「柳女」は何か又一一味が繰りなす、完全懲悪のよく
ある時代劇風になり、何か仕掛けもやり過ぎな気もする。単純な人情時代劇
として楽しむならこれらの方が読みやすく親しみやすいのだが、個人的には
誰かさんの決まり文句「いい仕事してるねえ」というだけの職業作家仕事に
しか見えない。暇つぶしにはなる。しかし最後の「帷子辻」がこの中では異
質な良作。京極シリーズを少し思い出す。作者の本気が垣間見られる。「後
行奉為」と決まり文句で決める又市。まるで京極堂の憑き物落としを見てい
るかの様に姿が重なるが京極堂シリーズは「罪を憎んで人を憎まず」という
社会必要悪的な見方だが、こちらの作品では悪しき行いをした犯人そのもの
を裁く。集団意識、全体主義が明確な近代を舞台にした京極シリーズと江戸
時代が舞台の本作との違いだが、江戸時代でも社会という物があり集団意識
も今の世とは違うかも知れないが存在する。妄執の形を当時の社会、世相を
正確に把握するのは不可能であるから、京極シリーズとは違い、人間個人の
妄執だけを裁く作品になっている。そういった点ではこのシリーズはやはり
作者のやっつけ仕事、お遊び的に見え真剣さに欠ける作品ととられても仕方
がないかもしれない。まあ深く考えなければ娯楽作品として巧みだし面白い
ので楽しめます。


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